土壌環境学(2年前期・火曜2限)
無機化学(1年後期・金曜3限)
無機化学実験(1年後期・木曜3~5限)
環境基礎実験(3年前期・木曜3~5限)
環境科学演習Ⅰ・Ⅱ
環境分析学特論(前期火曜2限)
生物資源環境学特論Ⅱ(後期)
環境科学演習Ⅰ
土壌環境学
2年前期:生産科学科、環境科学科対象
学習目標
【目的】
土壌は地球を構成するサブシステム(構成要素)として一翼を担っており、大気圏や水圏など他のサブシステムと強く相互作用することで地球の恒常性に大きく貢献している。さらに、土壌は我々の食糧生産の基盤としても重要な役割を演じている。本講義では土壌を構成する無機物(一次鉱物、二次鉱物)、有機物、生物(動物、微生物)の種類や機能など土壌学に関する知識を修得した後、植物の必須元素が土壌中で保持され植物に持続的に供給されるメカニズムや、土壌劣化の対策・修復技術について理解を深め、土壌について幅広く考える機会を設けることを目的とする.
【到達目標】
・土壌を構成する成分(無機物、有機物、生物)について総合的に説明できる
・食糧生産を支える土壌の機能について学ぶ
・土壌劣化に関する説明と、その修復方法について考えることができる
・気候変動と土壌間のフィードバック効果について理解する
授業計画・内容
1 講義の概要:土壌って何だ?
2 土壌の構成成分(1)無機物:一次鉱物と二次鉱物の構造特性と機能
3 土壌の構成成分(2)有機物:土壌腐植の化学
4 土壌の構成成分(3)動物、微生物: 物質循環の駆動者
5 土壌の化学性:土壌pH、土壌の吸着現象
6 土壌の物理性:土性、三相分布、水の保水性
7 土壌分析
8 土壌分類・生成:世界と日本の土壌
9 陸域における炭素・窒素の循環
10 畑土壌の窒素循環:施肥、窒素固定、硝化、脱窒
11 水田土壌の特徴:酸化還元反応と物質変化
12 作物栽培と土壌管理技術:肥料の種類、施肥技術、精密農業
13 土壌劣化(1):砂漠化(塩類集積と土壌侵食)
14 土壌劣化(2):土壌酸性化、重金属汚染
15 土壌と気候変動
評価方法
期末試験40点、講義毎の小テスト(1回につき4点で計算)60点:計100点満点に換算して評価する。
教科書
土壌学概論 朝倉書店
講義に使用するスライドの印刷物も配布する.
参考書
土とは何だろうか? 久馬一剛 京都大学出版会
図説 日本の土壌 岡崎正規他 朝倉書店
教員から学生へのメッセージ
土壌に興味が湧くような講義を心がける。また、国家・地方公務員採用試験の農学分野には土壌学に関する出題があり、それらの受験を考えている学生には是非受講して欲しい。オフィスアワーは講義後に受付ける。
無機化学
1年後期:全学科対象
学習目標
【目的】
無機化学は有機化学、物理化学、分析化学、生化学などとならび化学の基礎分野であり、これから展開される各専門科目を学ぶ上で必要不可欠な基盤となる。本講義では、原子の構造、化学結合と構造、反応速度と化学平衡、酸化還元及び溶液の性質等を解説し、これらの理論を用いて、個々の元素及び無機化合物の構造、性質、用途、更には、生産科学・環境科学・食品科学との関わりを体系的に説明する。
【到達目標】
化学平衡の基礎について理解する。
無機分析に使用される様々な機器分析法の原理と特徴を理解し、実際に分析を行う際に目的に応じた適切な分析法を選択することができる。
周期表の族ごとの性質を理解し、基本的な反応特性について理解する。
授業計画・内容
1 はじめに:無機化学を学ぶにあたって
2 無機化学と環境・資源・産業とのかかわり
3 原子の構造:電子軌道
4 分子の構造:共有結合
5 酸と塩基(1):ブレンステッド酸
6 酸と塩基(2):ルイス酸、HSAB則
7 酸化と還元:酸化還元反応、標準電位、ネルンスト式
8 配位化合物:錯体の性質、錯体の安定度、錯体の命名法、錯体の反応
9 無機化学における物理的測定技術(1):X線回折、紫外・可視分光法
10 無機化学における物理的測定技術(2):原子吸光分析、発光分析、蛍光X線分析
11 周期表の概観:周期性など
12 水素・水素化合物
13 sブロック元素
14 pブロック元素
15 dブロック元素、fブロック元素
評価方法
期末試験50点、中間試験30点、講義毎の小テスト20点:計100点満点に換算して評価する。
教科書
講義ごとに資料を配布する。
参考書
レイナーキャナム無機化学(東京化学同人)
シュライバー・アトキンス無機化学 上下 第6版(東京化学同人)
教員から学生へのメッセージ
化学が不得意な学生は基礎化学を履修すること。オフィスアワーは講義後に受付ける。